「管理職教育・育成のエキスパート」

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 テーマ52 “部下育成”、“担当部署のPDCA”の計画を立てるには
       必要な正しい手順を踏んで見える化する

■計画を立てるためには、部下やお客様のこと、
 自部署の現状を正しく知る

「目標を立てる」、「計画を立てる」、「戦略を立てる」、「戦術を立てる」
いずれも最終目的は、「あらかじめ設定した成果を獲得する」ということになります。

戦国の時代では、目標、計画、戦略、戦術を立てる場合は、
戦いに「勝つ」ということが、最終目的となります。

今から2500年前の孫武の作といわれる、孫子の兵法では、
『戦わずして勝つ』のが最上の戦い方であると記述されております。

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という言葉も孫子の兵法にでてくる言葉です。

『戦わずして勝つ』とは、相手を調略するということになります。

調略をする際に、相手を納得させる計画を立案するためには、
相手のことを綿密に調べ上げることが必要となります。

管理職者の方におかれましても、
部下の育成計画や担当部署のPDCA推進の計画を立案する際には、
部下のことやお客様のこと、自部署の現状を綿密に調べて、知ることが必要です。

現状を綿密に調べるにあたっては、必要な正しい手順を踏むことが必要となります。

必要な正しい手順を踏んでよく調べ、正しい情報を知ることが重要となります。

部下の育成計画立案にあたっては、まずは、部下の現状を、
日頃の職務遂行状況や部下の長所、短所、希望、不安に思っていることなど
種々側面から多面的に把握した上で、今後の育成計画を立案します。

部下育成の際は、部下の良い点は、認め、さらに伸ばし、
課題点は自分も協力して改めるという姿勢で臨むことが必要です。

担当部署のPDCA推進計画立案にあたっては、
お客様の状況やお客様や自社を取り巻く業界環境などを
よく調査することが重要となります。

自部署をとりまく環境を踏まえた上で、
自部署の新技術開発への取組みや新商品開発への取組み、
資格取得への取組み、部署内のPDCA推進上の課題への取組み状況
などを網羅的に把握し、担当部署のPDCA推進計画を立案します。

■必ず成果を獲得できる(勝てる)と
 確信できる計画を立て、見える化する

見える化を行うと、あいまいなもの、ばくぜんとしているものが
明確になるという効果があります。

「測定できるものは、実行される」という言葉があるように、
職場においては、仕事の重要ポイントを、見える化することにより、
行うべきことが明確となり、行動が伴い、実現度が高まります。

「部下育成」、「担当部署のPDCA推進」の遂行において、
部下やお客様の状況をよく把握した上で、

『管理職者として本来・今・行うべき仕事』、
『管理職者として獲得すべき成果』、
『管理職者として行うべき進捗管理』

の3つの視点から、計画を立案し、見える化することが重要です。

『管理職者として本来・今・行うべき仕事』の計画を立案する際には、
その計画を推進することによって、

「売上、利益のアップなど、目標通りの成果を獲得することができるか」、
「不良率や不具合件数が目標通り減少し、品質の向上を図ることができるか」、
「職場内の業務内容が目標通り変わるか」、
「職場内の部下の行動、発言が目標通り変わるか」など、

目標とする成果が必ず獲得できる
(戦国時代のように必ず勝てる)というところまで、
「考えて、考えて考え抜いて」、
計画を立てることが重要です。

必ず成果を獲得できるという確信を得られるまで考えて、
計画を見える化することによって、
自信をもって実践することができるとともに、
自分自身への動機づけともなります。